思ったより雨が降らなくて助かった…が、この季節に雨合羽上下とマスク着用は辛すぎる。
スタメン
GK 1ファンティーニ
DF 11雪江 19河西 21吉田 25前田
MF 7田村 8池田 10橋本拓門 29吉永 40樋口
FW 9イスマイラ

サブ
GK 50渡辺  DF 3阪田 13石渡  MF 17諸岡 18橋本陸 24鎌田  FW 20トカチ

前田と吉永がスタメン復帰。出場停止明けの鎌田がベンチ入り。


◆前半

福島キックオフ直後から富山の背番号9が猛ダッシュでプレスに来る。富山のロングボールから背番号9がシュート、の直前に雪江が頭でボールを弾き、振り上げた足が直撃。去年まで2トップ組んでいた2人がまさか攻守でマッチアップすることになるとは。

1分、中盤のこぼれ球を樋口がかっさらうと吉永が右サイドに展開、前田のクロスは相手DFに当たりGKの手中。すかさず速攻に転じる富山だったが橋本がカバー。4分、左サイドでのボール回しで詰まると最終ラインまで戻し、雪江から右サイドの池田にふわりとしたパス、池田は中央にカットインしながらエリア内のカカの足元にパス、相手を背負いながらシュート。この試合のファーストシュート。

ショートパスを中心にボールをつなぐ福島に対し、ガンガン縦に蹴り込み押し込んでくる富山。5分、左サイドへの縦パスは吉田がクリア、続くスローインからのスペースを狙ったロビングは雪江が体を寄せて対応。CKからの二次攻撃、クロスに頭で合わせられる。9分、スルーパスからのクロスは吉田がクリアも大きく蹴り返せず、さらにスルーパスから背番号9に抜け出されゴール前にキック。これはファンティーニがパンチングで弾き出すが、さらにこぼれ球を拾われ右サイドから鋭いクロス、ニアに飛び込まれるが足は届かずファンティーニがキャッチ。

11分、最終ラインからのビルドアップ、富山の前線からの守備を上手くパスで回避できず、雪江が右サイドに蹴り込むがパスミスで富山スローイン。素早いスローインから速攻、一気にゴール前まで持ち込まれシュートを放たれる。続くCKはファンティーニが飛び出しキャッチ。13分、富山の鋭い縦パスを雪江がカット、すかさず中盤につなぎ田村が相手のマークを引きはがしドリブル、前方の樋口へのパスのリターンを右の池田に流す。池田はキープからエリア内に走り込んだ前田を使うがDFが先にタッチ、池田が直接こぼれ球を拾うと縦に切り込んでからクロス、ニアを狙ったボールはGKが先にキャッチ。

17分、富山がFKからゴール前に放り込まれるも雪江が大きくクリア。さらに相手GKからのロングボール、吉永と吉田が対応し相手にぶつけ福島スローイン。自陣低い位置からのスローインでの再会、中途半端なパスをカットされ陣地を回復できず、逆にCKを奪われるピンチ。頭で合わせられゴール前で混戦になるがこぼれ球をクリア、さらに富山の攻撃が続きクロスからエリア内で頭でつながれるがファンティーニが体を張って阻止。ピンチの連続だったがどうにか無失点で切り抜ける。

22分、ファンティーニから始まるパスでの組み立て、河西から右サイドの雪江、前へのパスを受けた池田が中央にボールを運びながら左サイドの吉田に展開、中の吉永から左サイドに戻すと回って来ていた池田がクロス、跳ね返されたボールに雪江が飛びつきそのままドリブル、エリア手前で倒されるがファウルは流されカカが右の前田につなぐとクロスを狙うが精度を欠きシュートに結びつかず。

引水タイムを挟んでの24分、富山に押し込まれるが縦に狙ったパスを田村がカット、前線のカカへのパスが通りカウンター、左サイドの吉永と2対2の場面、自分で勝負ではなく吉永へのパスを選択したカカ、吉永からの折り返しは相手に当たってCK獲得。このセットプレーのチャンスは活かせず。26分、左サイドの吉田から池田にサイドチェンジ、ちょっとトラップが大きかったかなと思いきや縦へのストライドで相手DFをかわすとクロス、いい形に持ち込むもエリア内に走り込んだカカ達には届かず。

27分、富山が最終ラインでのゆっくりとしたパス回しから縦パス、さらにスペースを狙ったパスから背番号9に抜け出さると角度の無い所からシュート。マークに付いた雪江の足に当たったボールが絶妙のループシュートとなり、背番号9武に先制点を決められてしまう。30分にも自陣内の中盤でこぼれ球を奪われ、速攻からエリア内まで持ち込まれるがファンティーニが飛び出し確保。

なかなかシュートまで持ち込めない福島だったが32分、ポゼッションで相手を押し込む展開から最後はカカがエリア外から相手DFをかわしながらシュート。いいコースに飛んだが相手GKが横っ飛びでセーブ。33分、相手DFへのバックパスにカカがプレス、ボールを奪い返すと周囲の上りを待つようにボールを運び、中央の池田にパス、落としたボールを田村がミドルも大きく枠をそれる。

流れを徐々に引き寄せた34分、左サイドの田村からのパスをフィールド中央付近でカカがキープ、スペースを狙ったスルーパスに吉田と池田の2人が反応し、GKと2対1の絶好のチャンス。吉田から池田へのクロスは相手DFとGKが弾くが、目の前に転がったチャンスボールを見逃さず池田がゴール。左サイドでは吉田が大きなガッツポーズ。

富山キックオフでの再会、縦にポンポンとつながれスペースを狙われるが、カバーに走った雪江が相手の自由を許さない。35分、富山最終ラインでのパス回しにカカ、吉永、樋口がプレスに走る。上手くプレスをハメたかに見えたが間一髪でパスをつながれる。このボールをエリア内まで持ち込まれ、河西がスライディングでカバーに入ったところでハンドを取られPK。武がすかさずスポットにボールを置き、自らキッカーを務める。シュートはファンティーニが左手一本で止めるが、こぼれ球を押し込まれ再びリードを許す。武はこのままいくと福島の地で初のハットトリックもあるんじゃ…。そんなもん在籍してるときに決めてくれ。

嫌な予感を振り切るかのように41分、富山に押し込まれながらも縦へのボールを橋本がカット、ボールを拾った吉永のスルーパスにタイミングよくカカが抜け出す。広大なスペースを走り抜け、あとはGKとの1対1、かわそうとしたところで飛び出したGKにボールを弾かれシュートならず。スタンドからは思わず悲鳴。それでもエリア内まで前田→吉永→池田→前田とつなぎ、樋口へのラストパスは相手DFがカットしCK。こぼれ球を遠目から前田が狙うも枠を捉えきれず。

前半終了間際の攻撃、最後シュートで終わったハーフタイムを迎えたいところだが攻め気なくボールを戻したところでホイッスル。煮え切らないまま前半終了。

去年まで居たストライカーに2発も恩返しされてしまい、1-2。ちょっと勘弁して欲しい試合展開。


◆ハーフタイム

試合前に近く会場で小学生の試合が開催され、参加したチームの選手たちが整列。それぞれ代表の子がインタビューに答えるのだが、恥ずかしがり屋の子がなかなか言葉を発せず。MCの「好きなサッカーチームは?」の問いかけにもモジモジ。「今日はどこのホームゲーム?」「福島…」と回答を誘導しまくったところで「福島ユナイテッド」、スタンドからは大きな拍手。


◆後半

富山キックオフからの立ち上がりこそ押し込まれたが、相手が受けに回ってくれたおかげか前半よりは余裕を持ってボールをつなげるようになった様子。49分、左サイドでボールを保持しながら中央のカカに長いパス、ワンタッチでスペースを狙う池田に流そうとするが抜け出せずGKがボール確保。続く攻撃、橋本の縦パスから吉永がスルーパス、カカが抜け出そうとするが今度はオフサイド。51分、田村のクロスをカカがキープ、前田→池田と右サイドをつなぎ、クロスからカカが頭で合わせようとするがタイミング合わず。

53分、前田から左の田村にサイドチェンジ、そのまま左で田村→吉永→橋本→前田とボールをつなぎ、田村とのワンツーから大外の吉田にスルーパス、ボールが流れ相手にクリアされるがすぐさま回収し右サイドの池田に展開、カカへのクロスは届かず福島陣内まで蹴り返されるが雪江が左サイドにロングフィード、吉田が頭で前につなぎ田村が抜け出したかに見えたがオフサイド。

55分、富山のボールを左サイドで奪い返すとパスをつないでいく。河西から右サイドの雪江、橋本に戻して河西から樋口→雪江→樋口とつなぎ右サイドの池田、スペースを狙う前田に流すとCKを奪う。セットプレーのこぼれ球を前田がミドルもブロック、さらにクロスを雪江が頭で合わせるがゴールには飛ばせず。

58分、富山の縦パスに雪江が対応。相手のファウルとなったところで富山ベンチにイエロー。監督が大声で何か叫んでいたのでコロナ対策か?この時間を利用して富山は3枚替え、武はここでベンチに下がって念願の(?)ハットトリック達成ならず。しかしこの交代で富山の攻撃のギアが上がる。60分、右サイドでボールをつながれカットインからシュートを許す。

61分、福島も負けじと2枚替え。橋本と鎌田、樋口と諸岡がそれぞれ交代。諸岡と吉永でダブルボランチ、鎌田はトップ下のようなポジション取り。63分、自陣深くからの大きなクリアを前線でカカがキープ、中央の鎌田から右の池田、さらに外の諸岡に流しクロスを狙うがカット。こぼれ球は池田がキープ、諸岡から中央の鎌田→田村→前田と狭いスペースをつなぎエリアを崩そうとするがオフサイド。

65分、自陣内でのビルドアップでパスミス、富山は一旦ボールを戻してから縦につなぎ攻め入るが吉田がクリア。相手スローインからエリア近くまで持ち込まれるがクリア、ロングボールを蹴り返されるがファンティーニがキャッチ。直後のビルドアップでも痛恨のパスミス、数的不利で一気にシュートまで持ち込まれるがファンティーニが右手一本でセーブ。大きなゼスチャーでチームを鼓舞するファンティーニ。

引水タイムを挟んでからの72分、富山のロングボールに走り込む相手FWに対し、河西が体をぶつけコントロールを奪う。73分、自陣内でのスローイン、マイボールをつなげず富山の速攻、シュートは河西がブロック、こぼれ球を上手くつながれクロス、ゴール前の相手選手は合わせきれず吉田がクリア。ここで富山の選手が倒れ込み選手交代。直後のCKはカカが頭で返し再度CK、今度はゴール前にいいボールを蹴り込まれるが池田がカバー、こぼれ球を拾った田村がドリブルを狙うも相手をかわしきれず。ここで福島が再び2枚替え、田村とトカチ、池田と橋本陸がそれぞれ交代。

81分、中盤左サイドでのゴチャゴチャした混戦からトカチがボールを奪い、諸岡のワンタッチから鎌田が中央をドリブルで持ち込みカウンター、右に並走する陸へのパスを選択、陸の低めのクロスは相手DFがクリア。83分、右サイドの諸岡から中央の陸、吉永からパスを受けた鎌田が相手選手の間を抜けようとしたところで倒されFK。ゴール正面の好位置、時間をかけたセットからトカチが直接狙うが壁に当たってCK。

セットプレーのチャンスは続き、吉永のキックは相手DFが頭で弾くがエリア内でボールを受けた吉田がシュート、これもブロックされる。さらに諸岡がクロスを放り込むが相手が跳ね返し、このボールをつながれ富山のカウンター。自陣内に残すはファンティーニのみ、失点覚悟の場面だったが間一髪鎌田が自陣に戻ったことでオフサイド成立。もちろん富山ベンチは猛抗議。

88分、富山がコーナーキープに見せかけドリブルでエリアに切り込んでくるが、吉永がスライディングで食い止める。ボールを奪うと前田が前線のトカチにフィード、落としたボールを吉田が受けカウンターのチャンス。リターンを受けたトカチがゴールに向かってドリブル、相手を引き付けながら前を走るカカに絶妙のパス、カカが相手DFと競ったこぼれ球に反応したのはトカチ!相手GKより早くゴールに押し込む…が必死に戻ったDFがギリギリでカット。さらにカカが相手DFの間隙を縫うようにボールを流し込み、今度こそ同点ゴール!執念が実った得点、カカとトカチはコーナーフラッグ付近で何やらセレブレーション。倒れ込む富山の選手たち。

しかし試合は終わらない。両チームとも体力は残っておらずノーガードの殴り合いの様相。

キックオフ直後、富山にロングパス一本でエリア近くまで持ち込まれ、対応した雪江も体が付いていかず守り切れない。さらに前田がコンタクト、河西がブロック、雪江が何とかクリアするが倒れ込み動けない。富山のクリアを中盤で鎌田がカット、ドリブルからトカチへのパスを狙うが通せず。逆に富山がカウンター、福島は雪江が倒れたままで数的不利の大ピンチ…と雪江が必死のダッシュで相手FWからボールをもぎ取る。左でクリアを拾った吉永が右のカカに展開、キープからスペースに流れてきた吉永にパス、鎌田との壁パスでエリアを崩そうとするがリターンが長くGKが確保。

ATは4分。1点取るにも失うにも十分すぎる時間。自陣エリア近くまで押し込まれるがボール奪取成功、吉永がボールを運びながら狙いすましたスルーパス、タイミングよく抜け出したカカだったが相手GKがエリア外まで飛び出しクリア。ここで笛、オフサイドかと思いきや、パスを出したタイミングで吉永が倒されFK獲得。ここでプレー続行不能の雪江に代えて阪田投入。

セットプレーのチャンス、阪田が頭でゴール前に折り返すがファウルの判定。富山スローインからサイドを崩され、エリア内まで持ち込まれるが阪田が対応し前田がクリア。さらにクロスから頭で合わせられるが枠の外。さらに右サイドからカットインを狙われるも阪田がクリア、が主審に当たってこぼれ球を吉永からトカチ、相手につかみかかられ倒れたがノーファウル。富山の速攻、エリア内でフリーの選手が強烈なシュート。サイドネット外側を揺らすがスタンドからは悲鳴。

最後はカカが強引にシュートを狙ったが相手DFにブロックされ、ここで試合終了の笛。2-2、土壇場で追いつきドローに持ち込んだ。トカチは最後の判定に主審に食い下がるが河西になだめられる。凱旋試合で2得点と結果を残した武も仏頂面だったが、見知った福島サポーターたちと旧交を温めた時には笑顔を見せていた。


~個人的雑感~

心技体で言えばフィジカルと個々のスキルでは富山が一枚上でしたが、気持ちだけは福島も負けていませんでした。その気持ちが、執念が実った2点目でした。最後まで諦めない姿勢には久々に胸を打たれるものがありました。これまでの負け試合では終了間際に必ず失点を喫していましたが、今日は得点を奪うことができた。これまでの引き分けは勝てそうな試合を落とした勝ち点1でしたが、今日は負け試合の土壇場で勝ち点1をもぎ取った引き分けです。勢いを呼び込む、今後につながる試合になってくれることを信じましょう。